息・耳・おしり・皮膚がくさい
犬の独特のにおい、自分ではあまり気づかないけれど、
友人や家族を家に招いたときに「犬のにおいがする」といわれたこともあると思います。
犬のにおいの一番の原因は体臭です。
匂いのある汗は、人の場合はわきや耳の中などの限られた場所からしか出ませんが、
犬の場合は全身にあり、そこから犬独特のにおいが発生するのです。
ただ、明らかに飼い主の自分でもわかるような不快なにおいを、
口・耳・おしり・皮膚からする場合があり、それは病気のサインと言えます。
どんな病気が考えられる?
・息がくさい
→ ・歯周病 ・口内炎 ・副鼻腔炎
・耳がくさい
→ ・外耳炎 ・耳かいせん ・耳の腫瘍 など
・おしりがくさい
→ ・肛門嚢炎 ・肛門周囲炎 ・子宮蓄膿症 など
・皮膚がくさい
→ ・脂漏性皮膚炎 ・膿皮症 ・指間びらん など
犬に多い!侮ってはいけない、歯周病
歯周病になっている犬は、3歳以上の成犬だと80%にもなると言われています。
重症になると歯が抜け、また細菌によって内臓疾患を引き起こしてしまうこともあります。
歯石などの汚れを全て取り去り、歯周ポケットもきれいにし、ぐらついている歯は抜歯したりして治療しますが、
何もケアをしなければ、また歯周病になる可能性はあります。
人間と同じく、日々の歯周病予防が大切です。
「外耳炎」は最もかかりやすい病気の一つと言われています
首のあたりをかゆそうにし、足でしきりに首をかいてる動作をするのであれば、
それは首ではなく耳に異常があるのかもしれません。
頭をぶんぶんをる動作や、床に耳を擦り付けたりと、どうにかしてかゆみを和らげようとしているのです。
タレ耳の犬種が外耳炎にかかることが多いです。
耳道に毛が生えているトイプードルなどの犬種も、外耳炎を引き起こすことがよくあります。
悪化すると治療に時間もかかり、場合によっては手術が必要になることもあります。
軽度でしたら点耳薬で治る場合も多いですので、はやめの受診をお勧めします。
おしりから異臭を感じる?「肛門嚢炎」かもしれません
肛門嚢の分泌物が溜まりすぎて、炎症を起こしてしまうと、おしりから明らかにいつもとは違う異臭を感じます。
おしりを床にこすりつけるしぐさが見られたら注意しましょう。
定期的に肛門線絞りを行いましょう。
肛門線絞りとは?
なかなか慣れるまでに練習が必要ですが、肛門腺絞りの方法をご紹介します。
まず肛門をアナログ時計に見立てて、ちょうど肛門部分を中心と考えます。
4時と8時にあたる部分に肛門傍洞腺があります。
その位置に親指と人差し指をあわせ、下から押し上げる感じで肛門に向かって絞り上げます。
優しくしたからゆっくり押し上げる感じで行いましょう。
あまり強くし過ぎると犬が痛がってしまいます。
毛が皮膚ごと抜けてしまったら「脂漏性皮膚炎」かも
皮膚に脂っぽい異臭を感じ、その場所の毛が皮膚ごと抜けてしまったら、脂漏性皮膚炎の可能性があります。
かさぶたのような皮膚ができ、それがはがれるように一緒に毛が抜けるのが特徴です。
完治しづらい病気とも言われておりますので、発見次第早めに獣医師に相談してください。