いざという時の応急処置|猫のケース

いざという時の応急処置

万が一の時、応急処置の方法を知っているといないのでは、猫の生死を分ける場合もあります。
まず、普段から猫用の救急箱を用意しておきましょう。最低限必要なものは、以下の通りとなります。

そろえておくもの

包帯(止血帯)、消毒液、ガーゼ、絆創膏、温度計、テープ、保冷剤、等
※応急処置法が記載してあるメモなども一緒に入れておくと急な事態に役立ちます。

感電

猫には絶対に触れないでください!いきなり触ってしまうと、飼い主も感電してしまう可能性があります。
まずは落ち着き、コンセントを抜きましょう。
猫の様子を確認し、必要ならば人工呼吸も行います。

猫に対する”人工呼吸”と”心臓マッサージ”の方法

まずは呼吸の有無を確認します。
→ 胸に手を当てて上下運動していますか?
→ 口元に耳を近づけると呼吸音は聞こえますか?
→ 口元に手を当てると呼気を感じますか?

次に心拍の有無の確認です。
→ 心臓:心臓の位置を確認します。前足をもって肘と肘が胸の前でぶつかるところあたりに心臓があります。この部分に指先を当て、心拍を確認します。
→ 前足の動脈:前足の親指の近くを触ると、前肢動脈の拍動を感じることができます。
→ 後足の動脈:後足の親指の近くを触ると、前肢動脈の拍動を感じることができます。
→ 太ももの動脈:太ももの内側をすべらせていくと、太ももの大腿動脈の拍動を感じることができます。ですが、難しい個所なのでわかりにくいかもしれません。

呼吸・心拍が停止していたら、すぐに人工呼吸を実施します
1)起動の確保 → 横向きで寝かせて口分けて下をひっぱりだします。もし異物があれば、それもゆっくり取り除いてください。首をまっすぐにし、気管に空気が通りやすいようにしましょう。
2)人工呼吸 → 背中側から手で猫の下あごをつかみ、口を肺を結ぶ軌道を一時的に遮断します。つまり猫の口をふさいで、鼻から息を吹き込みます。4~5回の早めの人工呼吸を、風船を膨らませるイメージでおこない、猫の肺が膨らんでいるのを見て確認しましょう。
3)心臓マッサージ → 人工呼吸した後、もう一度呼吸と心拍を確認します。心拍が確認できなければ、心臓マッサージを行います。上記の心臓の位置で10秒間で15回を目安に行います。猫の場合は3~4センチほど胸が沈む程度の強さで行ってください。心臓マッサージ後、再び鼻から息を吹き込み人工呼吸をします。
4)蘇生術を繰り返す → 人工呼吸・心臓マッサージを行っても蘇生しない場合は、「心臓マッサージ15回/人工呼吸1~2回」を1セットとし、5~20分程度続けて、3セットごとに蘇生確認(呼吸と心拍)をしてください。

熱射病

桶などに水(氷水)をはり、猫をつからせて体の熱をとってあげましょう。
飲めるのであれば水をたくさん飲ませて、日の当たらない涼しいところに避難してください。

やけど

やけどをした場合、水道の水で15秒くらい冷やし、ガーゼで傷を覆って病院へ連れて行ってあげましょう。

出血

患部を直接カーゼの上から圧迫しても止まらないようであれば、その少し上(心臓に近い方へ)を包帯などできつく縛ります。
長時間止血状態が続くと血液循環が悪くなってしまうので、応急処置が済んだらすぐに病院で診てもらいましょう。

足の骨折

数時間以内に骨折をした猫を獣医の元へ運ぶ場合は、副木固定をする必要はありません。
折りたたんだタオルなどを骨折部分の下に当てて病院へいきましょう。