ハムスターに多い病気
下痢をしている
増殖性回腸炎(ウェットテイル)
この一風変わった呼び名は「wet tail/濡れた尻尾」から来てると言われており、
「尻尾まで濡ているような(ひどい下痢の)状態」のことを指すそうです。
大腸菌、カンピロバクター、クロストリジウム、などの細菌感染により下痢をします。
子供のハムスター(特にゴールデンハムスター)に発症しやすいです。
そのほかにも食欲不振、体重減少、直腸脱を起こすこともあります。
下痢が数日間続くと致命的な状態になることもあるので、至急病院へ連れて行ってあげてください。
その他の原因
・内部寄生虫 ・細菌感染 ・ウイルス感染
便秘をしている
腸閉塞
巣材を口にくわえて運びかじりながら巣を整えるため、細かなくずを飲み込んで腸閉塞を起こすことがあります。
ひどくなると手術をする可能性もありますのでご注意を。
尿が赤い
膀胱炎
膀胱の細菌感染などで起こります。血尿にになっていたり、何度もトイレに行くことがあります。
長引くと食欲もなくなっていきますので、早めに検査してもらったり、尿試験紙で調べてもいいでしょう。
膀胱結石
膀胱結石がある場合も、尿に血が混ざったり、尿が出にくい様子がうかがえます。
トイレの位置をはっきりと覚えたハムスターがあちこちに尿をするようになったら泌尿器系の病気を心配したほうがいいかもしれません。
薄毛になった
ニキビダニ症
ニキビダニ(アカラス)は、毛根を包んでいる毛包に寄生するダニの仲間です。
健康なハムスターにもごく普通に寄生しており、健康な状態であれば症状が現れることはないです。
しかし、病気や栄養障害やストレスや高齢等でハムスターの免疫力が低下したときに、
住んでいたダニたちが増えてしまい発症します。
主な症状は、部分的な脱毛にはじまり皮膚が乾燥してフケのようになります。
症状が進行すると赤みを帯びた炎症も見られ、痒みをともないます。
進行すると脱毛と炎症が全身に広がり、手遅れになると命を落としてしまう可能性がありますので注意が必要です。
かゆがる
アレルギー性皮膚炎
主にお腹が脱毛し、皮膚が赤くなってかゆがります。
食べ物も原因になりますが、ウッドチップが原因となることもあります。
掃除をこまめに行い、清潔な環境を保ちましょう。
エサが食べにくそう
不正咬合
ハムスターの切歯はとどまることを知らず、一生伸び続けます。上下の歯が噛み合っていれば、エサを食べたり上下の歯をこすり合わせることで歯の長さを調節できます。
遺伝の場合もありますが、多くは飼育環境が原因です。定期的に動物病院で歯をトリミングしてもらいましょう。
目の異常
結膜炎・角膜炎・白内障
結膜が細菌感染し、炎症を起こすのが結膜炎で、角膜に傷ができ細菌感染すると角膜炎になります。
まぶたが腫れる、目をしょぼしょぼさせている、涙目、目ヤニなどの症状が出たり
角膜が白っぽくなったりします。
高齢になると目のレンズが濁る白内障が起こることもあります。
呼吸が苦しそう
心不全
1才半以上の高齢ハムスターになり、心臓の機能が衰えてくると起こりやすい病気です。
明らかに元気がなくなり、食欲も落ち、体重が減ってしまいます。
心不全のために胸に水がたまる(肺水腫や胸水)ため、呼吸がつらくなります。
残念ながらハムスターでは細かく病態を調べることができません。対症療法として、血管拡張剤、強心剤、利尿剤などをつかっています。
体にしこりがある
腫瘍
日に日に急激に大きくなっていくものは悪性腫瘍(ガン)で、
スピードがなくゆっくりと大きくなっていくものは良性腫瘍とされます。
1歳を超えると体の免疫力が低下するためがんの発生率が高くなります。
完治させるには手術などで腫瘍を摘出するしかありません。
ですあ悪性腫瘍の場合は一度摘出しても他に転移する確率は高いです。
足を引きずっている
骨折・捻挫・脱臼
骨折・捻挫・脱臼すると足を地面につかないように歩いていたりします。
狭いゲージに入れて動きを制限すれば治ることもありますが、
そもそも、危ない環境で飼わないようにしてください。
体が冷たく、ぐったりしている
低体温症
体が冷たくなり硬直します。
見た目死んだようにしか見えないのですが、弱くゆっくり呼吸をしており、いわゆる「冬眠」状態です。
基本的に飼育されているハムスターは冬眠しませんが、
飼育下で急激に温度が下がると、冬眠できる環境が整っていないため低体温症を起こします。
熱い室内でぐったりしている
熱中症
春から夏にかけての時期は気温の変化が激しい季節です。
人間にとって適温であっても、ハムスターにとっては不快な気温であるというケースも多くあります。
熱中症にかかると。呼吸が荒くなってぐったりし、発見が遅いと死んでしまうこともあります。
すぐに体を冷やしてあげましょう。飲み水も切らさなように。
いざという時の応急処置
ケガをしたとき
ケガをしたらまずハムスターを落ち着かせてあげましょう。
小さいプラスチックケースなどに入れて布をかぶせるなどして薄暗くしてあげます。
体温が下がっているのであればペットヒーターなどで温かくしましょう。
爪を折った程度の出血であれば気にすることはありませんが、
傷口から細菌などが感染しないよう、衛生的な環境にしてください。
下痢
ハムスターを飼うにあたり、下痢は一番気を付けなければなりません。
下痢のまましばらく放置しておくと、みるみるうちに体が弱っていきますので、すぐにでも処置してあげることが大切です。
まずは脱水と低体温への対処をし、イオン飲料等を薄めたものを口を湿らせる程度に与えます。
体温低下を防ぐため、ペットヒーター等で温かくしてあげることも大切です。
そしてすぐにでも病院で診てもらってください。
熱中症を起こした時
すぐに体温を下げるのも大事ですが、急激な体温の低下で低体温になることもあります。
水で濡らしたタオルなどをビニール袋にいれて体をつつむように冷やしてあげてください。
状態によっては補液が必要ですので、病院に相談してください。
粘着シートに貼りついてしまった
ゴキブリ退治用の粘着シートなどに誤って貼りついてしまった場合は、無理に引っ張ってはいけません。
粘着部分に小麦粉や片栗粉などをまぶしながら、少しずつとってあげましょう。